TypeMon

TypeMon

2026年5月17日12分で読めます

TypeMon Case-study

#TypeMon — ラテン文字からクリル文字へ。モンゴル語入力

#プロジェクト背景

私は10年間日本にいたから、モンゴル語を打つ機会がほぼなかった。帰国して改めて毎日モンゴル語を書くようになったとき、気づいた。モンゴル語キーボードが使いづらすぎる。

毎回「えっと、この文字はどこだっけ……」みたいな感じで、効率が悪い。本当に苦痛だった。

そんとき、2012年にモンゴル人ブロガーが作った Web アプリを発見。https://krilleer.blogspot.com/

  • *コンセプトは完璧だった。**ラテン文字でモンゴル語を打ったら、自動的にキリル文字に変換される。まさに求めてたやつだ。

でも使ってみたら、14年のブランクがすべてをダメにしてた。

**UI-**2012年基準で、今見たらかなり古い

**機能-**テキストエリア 1個だけ

**モバイル-**非対応。スマホで使えない。

**デスクトップ版-**Windows 限定 + .NET 必須

**更新-**2012以降更新なし。

そこで自分で作り直すことを決めた**。。**


#つくるものの定義

単なる「変換ツール」ではなく、モンゴル語を日常的に書く人が、本当に使いたくなるプロダクトを。

  • リアルタイム変換 — 入力と同時に変換
  • 📱 モバイル完全対応 — スマホでストレスなく
  • 💾 コピー・履歴・フレーズ保存 — 実用性を極める
  • 🎨 UI が美しい — これが最大の差別化
  • 🌙 ダークモード + PWA対応 — 現代的
  • 🤖 AI 修正機能 — タイポと文法を自動修正

#開発タイムライン — 18時間で完成

#夜間(5月16日):設計フェーズ

Claude co-work, Claude chat, Codex を全力で使いながら、一気に設計。

  • デザイン・カラーレイアウト
  • ラテン→キリル変換ロジック
  • AI 統合の方法論
  • スマホ UX

開発が楽しすぎて、深夜3時まで。(通常は 1時就寝)

#朝(5月17日 8時):実装フェーズ

5時間睡眠で即座に開発再開。勢いのまま、ノンストップで実装。

#昼(5月17日 12時):完成

実用レベルまで一気に仕上げることができた。

達成感半端なかったです。


#技術的な選択

#1. 変換ロジック

ラテン→キリル変換の実装は比較的スムーズ。

#2. AI 修正機能(最大の学習ポイント)

初めての AI API 導入。ここで最も時間を費やした。

#なぜ Gemini 無料版か?

有料 API(Claude / ChatGPT)を使えば制限なしで実装できる。でも 収益化の確実性がまだ不明なので、無料版を選んだ。

その代わり、制限を戦略的に設定した。

Upstash Redis でサーバー側のレート制限、localStorage でクライアント側の警告を実装。

【ユーザー当たりの制限】

1日あたり最大10回

1回あたり500文字

【スケーラビリティの計算】

月 150人程度のアクティブユーザーなら

Gemini 無料枠で持続可能。

ここで学んだのは:「無制限が理想」ではなく、「上手に設計すれば制限は武器になる」 ということ。


#デザイン

  • ダークモード — Claude のニュートラルブラック + 微かなグレー
  • ライトモード — Claude のクリーンホワイト系

最近愛用している Claude ののような落ち着いたニュートラルUIを参考にした。


#旧版との比較

#旧アプリと TypeMon の違い

リアルタイム変換 旧アプリ:✗ TypeMon:✓

モバイル対応 旧アプリ:✗ TypeMon:✓ フル対応 + PWA

コピーボタン 旧アプリ:✗ TypeMon:✓

履歴機能 旧アプリ:✗ TypeMon:✓

フレーズ保存 旧アプリ:✗ TypeMon:✓

UI クオリティ 旧アプリ:当時基準のUI TypeMon:モダン

AI 修正 旧アプリ:✗ TypeMon:✓

オフライン対応 旧アプリ:✗ TypeMon:✓

OS 対応 旧アプリ:Windows のみ TypeMon:全 OS(Web ベース)

#技術スタック

**Next.js-**アプリ全体のフレームワーク

**TypeScript-**型安全な開発

**Tailwind CSS + CSS Variables-**UI とデザイン管理

**Gemini API-**AI修正機能

**Upstash Redis-**レート制限

Vercel-ホスティング

**GitHub-**ソース管理


#今回のプロジェクトで新しく学んだ考え方、機能

#1. 多層レート制限アーキテクチャ

  • Redis でサーバー側制限(IP ベース、24h スライディング)
  • localStorage でクライアント側制限(UX 警告)
  • バリデーションで 500 文字制限

単純に「API 濫用対策」ではなく、スケーラブルな思考

#2. Gemini 無料版の戦略的活用

無料版でも制限設計で 150 人規模のサービスにできた。多くのスタートアップは「有料 API か無料版か、二者択一」と思い込むけど、制限の工夫で無料版を最大活用 する。

#3. PWA 化

オフラインで使える、ホーム画面に追加可能。普通の Web ツールではなく、配布可能な環境 にしてる。モンゴルの地方部でネット環境が不安定な場合も対応。


#ビジネス設計

#ターゲット

  • モンゴル人(特に若年層・デジタルネイティブ)
  • モバイル優先ユーザー
  • SNS / ブログで頻繁にモンゴル語を書く層

#差別化の本質

  1. UI の美しさ — 旧版比で 数倍の快適性
  2. 機能充実 — 単なる変換ツールではなく「執筆環境」
  3. モダン設計 — PWA でインストール可能、オフライン対応
  4. 無料かつ フル機能 — 基本機能は完全無料。AI 修正は制限つき。

#実装と学習

#前のプロジェクトの経験が活きた

ポートフォリオサイト + 筋トレ記録アプリで培った DB 設計、API 操作、デザイン感覚が、すべて TypeMon に活かされた。

#なぜ「きれい」より「ノイズ」か?

Web 制作は「わかりやすさ」を優先するのがセオリー。でも TypeMon では違う選択をした。

  • ナビゲーションは最小限
  • テキストは短く、ビジュアルに委ねる
  • インタラクションは「遊び」に満ちてる(揺れ、スライド、ポップアップ)

これらはすべて 「モンゴル語を書くという行為を、楽しくする」 という目的のための選択。


#リンク

  • デモ: https://type-mon.vercel.app/
  • GitHub: https://github.com/E-Zaya/type-mon
  • 旧版参考: https://krilleer.blogspot.com/

May 17, 2026 / Ulaanbaatar

Zaya

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